- ラピュタの道ってどんな場所?
阿蘇の阿蘇谷から北外輪山に至る市道で、正式名称を「阿蘇市道狩尾幹線」といい、地元の人々からは「狩尾坂」「狩尾の坂」「狩尾峠」「狩野牧野道路」
などと呼ばれています。
いつからか、ここを訪れた単車乗りなどが誰ともなくその景観を「天空の道」
などと呼ぶようになり、ジブリアニメ「天空の城ラピュタ」にちなんで、自然と「ラピュタの道」となったようです。
美しいその景観に加え、険しい坂を登る楽しさ、満足感もあり、ここ数年のうちに県内外のサイクリストにも広く知られるまでに至りました。
また、サイクルスポーツ2011年6月号別冊付録「あなたが選んだベストロード」で、馬場宗明さんによって「阿蘇外輪山の絶壁を上る『ラピュタの道』」として紹介されるなどし、全国的な知名度も次第に高まってきているようです。
- そもそもどんな道?
ラピュタの道こと「狩尾坂(ここではこの呼称で統一します)」は、牧草を運ぶために使われる地元の方々にとっての生命線ともいえる農道です。かつてはひとや牛馬が通るだけだった石畳の山道が昭和40年代に「原野を管理する道路」として整備されたもので、現在でも狩尾牧野組合の方々の手で、草原を維持するための野焼きはもちろん、草刈りや清掃といった管理が継続されています。梅雨前から秋までの間に、阿蘇北外輪山の北側の端辺原野一帯で刈り取られた牧草を運ぶため、年4回に亘って大型農耕車両の往来が集中的に行われます。
そういった道であることを深く理解し、地元への方々への感謝の気持ちを持って通行していただくことが望まれます。
- どこにあるの?
熊本県阿蘇市にあります。
- 自転車で登れるの?
登山口からピークまでは5.7km、ビューポイントまでなら5.4kmで、平均斜度が8.1%、獲得標高が457m、標高479mから940mまで461mの高低差を一度も下ることなく登ります。 路面は荒れた箇所が少なくなく、幅員も狭隘で普通乗用車の離合(行き違い)が困難な場所もいたるところに見受けられます。1.8kmほど登った標高617m地点にトイレがある公園があり、水の補給も行えます。
正直いってきついです。若干の緩急があるものの、ずっと登りです。全体の平均斜度は8%ほどで、最大のそれは10%を越えます。かつ、路面がひどく荒れている箇所が少なくなく、上りはともかく下りにはまったく適しません。でも、車両の通行がほとんどないため、景観を楽しみながらのんびり登ることが可能だといえます。
登山口からの所要時間については、30分から1時間…そうです、はっきり言って登る方の足次第です…が、11:00に登山口をスタートすれば、正午までにビューポイントに必ず着けることと思います。
- どんな景色なの?
こちらの写真集をご覧ください。
この道路は「阿蘇市道 狩尾幹線」が正式名称と思われます。
返信削除参考資料
九州北部豪雨 (平成24年)派遣報告書(P.5) - 国土交通省近畿地方整備局http://www.kkr.mlit.go.jp/plan/saitaishien/img/tec_kyusyugou.pdf
広報 あそ 2012.01(P.13)
http://www.city.aso.kumamoto.jp/pub_relations/2012_01/all.pdf
Itaru Shinkodaさん。
削除お返事が遅くなって申し訳ありません。
正式名称について、リンク先のソースにより確認させていただきました。
遅くなりましたが、記事中の表記を改めさせていただきます。
ただ、呼称については、地元の方が実際に使っておいでの「狩尾坂」で統一しようかと考えています。
「ラピュタの道」という俗名について地元の農業関係者の方から「あれは『狩尾坂』だ」と指摘を頂いたこともあり、彼らに馴染んだその通名を使おうと思っています。
貴重なご指摘、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。